オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いって何?
このケースはどちらで印刷すればいいの?
紙製品メーカーの営業の私から、
オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いについて解説します!
オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いはご存じですか?
どちらの印刷方法もメリットとデメリットがあります。
印刷方式の違いを理解して、適切に使い分けて、より良い商品づくりをしていきましょう!
オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いとは?
オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いについて。
先にまとめますと、
オフセット印刷
・製版コストが比較的安く、商業印刷に向いている。細かな表現が可能。
オンデマンド印刷
・製版不要でコストを抑えられるが、印刷スピードが遅く、少量な印刷に向き。
細かく印刷方法について学びましょう。
オフセット印刷
商業印刷でよく使われるオフセット印刷について。
オフセット印刷はアルミニウムでできたPS版を用いて印刷します。
PS版は水と油の反発を利用してインキをつけます。
版には水がつきやすい部分と、つきにくい部分があり、
インクは水がつきにくい部分に定着し、ほかは付着しません。
PS版に付着したインキはブランケットにいったん移して、
ブランケットから紙にインキを移すことで印刷をします。
インキをブランケットに移す = オフ
ブランケットから紙にインキを移す = セット
の工程からオフセット印刷と呼ばれております。
ほかの媒体を介して印刷するのはオフセット印刷の唯一の特徴です。
また、PS版を横から見ても、ほぼ平らなため「平版印刷」とも呼ばれます。
オフセット印刷のメリット
オフセット印刷が商業印刷で使われるようになった要因として、
PS版が比較的に安価であることが大きな要因です。
従来カラー印刷をするのであれば、グラビア印刷でしたが、
グラビア版が1色1版が約¥30,000~¥40,000程度ですが、
オフセット版は1色1版で¥6,000~¥10,000程度と安価で製版可能です。
また、ブランケットを介した印刷のため、非常にやわらかな印刷に仕上がります。
細い文字やグラデーションの表現も可能です。
オフセット印刷のメリットまとめ
- 製版コストが比較的安い
- 非常にやわらかな印刷。細い文字やグラデーションも得意。
オフセット印刷のデメリット
インキをいったんブランケットに移してから印刷するため、
印刷が薄くなりやすく、ほかの印刷に比べて印刷の迫力が乏しくなりやすいです。
耐摩耗性が低いので、大量生産には不向きです。
ただし、一般的な商業印刷の範囲では問題ありません。
オフセット印刷のデメリットまとめ
- 印刷の迫力が乏しくなりやすい
- 耐摩耗性が低い
オンデマンド印刷
「要求に応じて」の意味のオンデマンド(On-Demand)の名前の通り、
必要に応じて印刷可能な方式がオンデマンド印刷です。
版を作らずに印刷データを直接、紙に出力していきます。
ご家庭のカラーコピー機のイメージが一番近いです。
オンデマンド印刷のメリット
版を作らないので、製版にかかるコストと時間が不要なため、
初期経費と納期が早いことが最大のメリットでしょう。
また、オフセット印刷やグラビア印刷など版が必要な印刷機では、
印刷データが変われば、版の入れ替え作業に時間がかかります。
版を使わないオンデマンド印刷では版の入れ替え作業が不要なため、
印刷データが多種類になっても柔軟な対応が可能です。
オンデマンド印刷のメリットまとめ
- 製版不要のため、初期経費と納期が早い
- 印刷データが多種類になっても柔軟な対応が可能
オンデマンド印刷のデメリット
版を作らずにデータのまま印刷するため、精巧な印刷ができません。
特にベタ印刷ではムラが生じる恐れがあります。
印刷のスピードが遅いため、1日に仕上がる数量は他の印刷に比べて少ないです。
そのため、必要な枚数が多いとトータルコストは高くなってしまいます。
オンデマンド印刷のデメリットまとめ
- 精巧な印刷ができない
- 枚数が多い印刷はコストが高くなる
オフセット印刷とオンデマンド印刷の比較
オフセット印刷とオンデマンド印刷の使い分けについて。
数量が多い印刷の場合はオフセット印刷、
数量が少ない印刷の場合はオンデマンド印刷で使い分けましょう。
大体の目安ですが、
必要な枚数が1枚~100枚はオンデマンド印刷、
101枚以上の場合はオフセット印刷が良いでしょう。
至急で必要な印刷であれば、オンデマンド印刷が良いですし、
デザインにこだわった印刷が必要であればオフセット印刷で仕上げましょう。
↓オンデマンド印刷とオフセット印刷が両方可能なニヨド印刷はこちらから!
おわりに
オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いを理解できましたか?
最後にまとめになりますが、
- 印刷部数が多いならオフセット印刷
- 印刷部数が少ないならオンデマンド印刷
印刷部数の違いで使い分けましょう。
ただし、精巧な印刷が必要であったり、短納期で印刷が必要であったり、
状況によって最適な印刷方法を検討しましょう。
おわり